天ヶ瀬温泉から2㎞ほど日田市より、JAおおいた日田天瀬の隣にうどん屋が建っています。葦葺きと思われる屋根は、風雨と戦い疲れているようにも見えます。店に入ると女性、湯をお願いすると浴舎へ案内してくれました。
浴舎の入口には鍵がかかっていました。赤暖簾と青暖簾が下がる玄関ホールには人の気配は当然なく、注がれる湯の音だけが浴室から聞こえてきます。定期清掃されている気配のない脱衣所には木製の棚とプラ籠が並び、奥にはコインロッカーが置かれています。
浴場は広く、窓に面して岩で組まれた浴槽が配置されています。浴槽は3槽に区切られています。手前の浴槽の栓は抜かれ、奥の2槽にだけ湯が満たされています。湯口は奥の槽にあり、浴槽を溢れた湯は、栓を抜かれた浴槽に勢いよく流れ込み、そして消えていくのです。
注がれる湯は無色透明。特徴ある臭いも味も感じとれません。至って素直な印象の湯が大量に注がれ、惜しげもなく溢れ去っていくのです。源泉は平成4年から掘削され、平成6年に施設が完成したようです。
窓からは玖珠川の流れが見えます。向こう岸にはJR久大線を走る列車も見えます。季節柄、若葉が溢れる風景はしっとりとした風情を与えてくれます。
天瀬温泉を流れる玖珠川には、数十人の釣り人が竿を入れていました。
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恵の湯
日田市天瀬町合田3109-13
0973(57)3512
単純温泉
44.6℃
石鹸のみ ドライヤーなし
内湯400円
貸切湯の表示あり:2000円/60分
11:00~18:00
休:水曜日
2014/5/24