天ケ瀬温泉 旅館日田屋

玖珠川と並行して続く、乗用車がかろうじて離合できるほどの道が天ヶ瀬温泉街の中心通りだ。道に面し暖簾を揺らす宿が日田屋で、空間を巧みに活かし無料の足湯も提供されている。




午後1時過ぎ、立ち寄り湯をお願いする。7割ほどの湯溜りとのことだが入浴させていただいた。
フロントの階段を上がりすぐさま下る。案内された左手の扉(岩風呂)を開けると脱衣所だ。重ねられた白いコンテナボックスが脱衣籠のようだ。家庭用の洗面台は2基、側にはドライヤーが用意されている。



扉を開けると浴室だ。湯気が満ちている。窓の一つが解放されているが湯気は次々に発生し浴槽を包み込む。空気が冷えているうえ、供給される湯温が高いため湯気が次々に発生するのだろう。宿の方からは湯は熱いので加水するようアドバイスを受けた。
源泉が注がれる浴槽に指先を入れてみると、なるほど激熱。加水しなくてはとても入れない。湯口付近にある蛇口を開け加水する。湯は透明だ。湯口の湯をすくい上げ鼻を近づける。これといった臭いを感じない。口に含むも残るような印象はない。熱い以外、万人受けする泉質なのかもしれない。




脱衣所の張り紙によれば加水されるが、循環はしていないらしい。源泉の量は豊富なのだろう。洗い場の蛇口から供給されている湯は白湯の印象だ。シャンプー類も備わる。



日田市観光協会天瀬支部ホームページによると、天ヶ瀬温泉は1300年以上前に開湯されたと云われる。長い歴史を重ねた温泉郷だ。玖珠川の両岸には5つの共同浴場がある。いずれも開放的な露天である。管理はいずれも地元の方々が担われ、組合員以外でも100円で利用できる。利用時間は個別に異なるので事前に調べておくのがベターだ。

複数の宿では立ち寄り湯を受け入れていて、なんでもパスポート(1000円)を購入(JR駅隣の観光案内所)すればお得に湯巡りができる。登録された宿の湯を3か所巡れるのだ。3人で一冊を使用することも可能なので、無駄になりにくい。


天ケ瀬温泉 旅館日田屋
日田市天瀬町桜竹362-1
0973(57)2001
含重曹弱食塩泉
67℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯
500円
11:00~17:00(土日/11:00~16:00)
2019/1/3