旅館三交軒

守実温泉の中心部の地図を眺めていると「駅前」という地名があります。山国町商工会館のあたりに大分交通が運営した耶馬溪線の終着駅「守実温泉駅」があった名残かと、勝手に推測。旧駅前と思われる場所は駐車場が設けられています。
こちらに車を止め、その駅前という地名のあたりへ続く通りを少し歩くと目的地です。



大正時代に創業した老舗旅館三交軒にお邪魔しました。
木製の枠に一枚ガラスの引き戸を開けると、落ち着いた空間が迎えてくれます。声を掛けると宿の方が出てこられました。湯をお願いすると15分ほど待っていただきたいとのこと。小生快諾。



玄関ホールのソファーに座り、目に留まった「郷愁のローカル鉄道耶馬渓線(大分合同新聞社刊)」を読み進みながら待ちます。

浴室は、玄関空間の右手、奥まった場所にあります。案内された浴室は薄暗く、戸外の光はほとんど届かないようです。




浴槽は岩を配したもので、壁から出た2つの大きい蛇口から加温された湯と源泉(らしい)が供給されています。湯は透明と推われ、肌に優しい印象です。2~3人が入れる浴槽は溢れた湯が洗い場に流れ去っていきます。



不思議なほど落ち着いた空気の中、ゆっくり湯を楽しませていただきました。
脱衣所には湯の分析表が掲げられています。昭和32年8月28日の表示があります。湧出地は旅館の所在地とは異なるようです。引き湯と思われます。


旅館三交軒
0979-62-2008
中津市山国町守実41-3
単純温泉
33℃
自然湧出 引き湯
ヘアーシャンプー、石鹸、ドライヤーあり
400円
営業時間:要問合せ
2010/10/27