宝泉寺温泉 宝泉寺観光ホテル湯本屋

国道387号から細い道にそれ、宝泉寺の静かな街並みを進む。道沿いに構成された家並みは長い時間を重ね昭和の印象を与える。町田川の支流に沿い更に進むと、立ち寄り湯可能の看板があった。大型の旅館だ。



フロントで声をかけるも人影はない。しばらく待つと宿の服を着た初老の女性が現れた。入浴をお願いする。立ち寄り湯は敷地内に立つ露天、駒吉の湯を案内された。一旦フロントを出て駐車場を挟んだ向かいの建物を目指す。
はじめにくぐった建物は休憩室とトイレなどが配置されていた。休憩室等の建物を抜けると青暖簾が揺れている。男湯だ。女湯は最も奥に赤暖簾が下がっている建物のようだ。




露天の脱衣所には100円ロッカーが備わる。汗を冷ますのは扇風機の仕事だ。
戸をけると露天が目に入る。手前見返りに洗い場が設けられ、正面に浴槽が配置されている。石で組み上げられたと思われる浴槽の半分程は屋根に守られている。




浴槽の底には艶を帯びた小ぶりの四角い石が無数に敷き詰められ、滑らない工夫がなされている。満たされる湯は無色、浴槽の底がはっきりと見える。臭いなどは感じない。



湯口から注がれる湯を口に含む。特別の個性を訴える味はない。浴槽の周りには紅葉などが植栽され、緑の勢いを感じる。浴場は塀と崖に囲まれているため、宝泉寺界隈の風景を楽しむことはできない。
敷地内には貸切湯が用意されている。立ち寄りでも利用できるようだ。




かつて、職場などの慰安旅行で賑わったであろう宝泉寺温泉は物静かな佇まいで迎えてくれた。


宝泉寺温泉 宝泉寺観光ホテル湯本屋
玖珠郡九重町町田2032
0973(78)8311 HP
単純温泉
54.8℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
露天(立ち寄り湯)
500円
11:00~20:00
2016/7/24